中間発表記念突発ヤマなしオチなしラブライブ

「ほな、発表やで!」
「おおー! それでどうなってるのかなっと……わ、すごい! 真姫ちゃん1位だよ!!」


「……ふーん、そう」
「何よそのリアクション。このにこを差し置いて1位なんだから、ちょっとは喜んだらどうなの!?」
「どうなのって……まだ中間発表でしょ。ぬか喜びはしたくないわ」
「へえ。まあ、そういうことならいいわ」
「そういうってどういうことよ」
「ふっふっふ。ウチは分かるよ、あれやろ、にこっちは真姫ちゃんがセンター嫌がってるって思ったんやろ? せやけど、そうやないって分かったから安心したんや」
「なっ! そ、そんなわけないでしょ! にこはねぇ」
「にこちゃんは、ホント真姫ちゃんが好きだにゃー」
「だーかーらっ!」
「ほらもう、貴女たちそんなに騒がない。真姫も言ったけど、これはまだ中間発表なの。——だから」
「そうだよ、花陽ちゃん。最後までどうなるか、いつだって分からなかったでしょ。一緒にがんばろう」
「ことりちゃん……うん、そう、だよね。私がセンターやっちゃダメ、ってことじゃないんだよね」
「その意気です。めげていてもいいことは何もありませんよ。……まあ、私は別にセンターでなくともよいのですが」
「うーみーちゃん!そういうのがダメだって言ってるじゃない! それに、私知ってるんだからね」
「な、何をですか穂乃果」
「ふーん、言っちゃっていいんだー、じゃあ言っちゃおうかなー」
「待って、落ち着きましょう穂乃果。話せば分かります」
「えーなになにー? 凜は聞きたいにゃー」
「あら、私も興味あるわね。普段クールな海未が、私たちの知らないところで何をしているのかしら」
「絵里までそんな……」
「ささ、どーんと言ってしまってなー」
「んじゃ、不肖高坂穂乃香、発表しちゃいます! 海未ちゃんは!」
「やめて下さい穂乃果!」
「なんと毎日鏡の前で決めポーズの練習をしているのです!」
「まあ、ウチは……っていうか、みんな知っとるけどな」
「あれ? そうなの?」
「うぅ、あんまりです……」
「ふん、隠れてこそこそしてるのがみっともないのよ。このにこのように、いつでもどこでも、アイドルとしての自分をアピールしていかなきゃいけないのよ!」
「にこちゃんはμ'sのマスコットだからね!」
「……凜。あなたとは一度きっちり話し合った方がいいようね」
「うん? 凜はむずかしーことわっからないにゃー。ね、かよちん」
「え!? そこで私?」
「どうなの、花陽」
「ふぇっ、ええと、その……あの、誰か……」
「ほら、もうバカなことやってないで。にこはにこのままでいいんじゃないの、別に」
「……分かってるじゃないの、真姫」
「と言っても、それで1位になれないんじゃ、ちょっと、ね」
「な、な、な……! 真姫、あんたねぇ!」
「じょーだん、冗談よ、にこせ・ん・ぱ・い」
「むっかー! 見てなさいよ! 次の発表ではぶっちぎりの1位になってみせるんだから!」
「はいはい、がんばってね」
「!」


「ほんま、仲ええなぁ、あの2人」
「そうね、意外といいコンビになったわね……それより希、あなたも今のままでいいの?」
「心配してくれとるん? さすが2位やね」
「……別に他意はないわよ。変に聞こえたのなら謝るわ」
「あはは、ええってええって。ちょっと意地悪しただけやから。それに心配いらんで、いざとなったら」
「なったら?」
「カードに聴くまでや!」
「……あなたの場合、それが冗談じゃなさそうなのが困るのよね」



落ちもなく終わる。