『夢魔さっちゃん、お邪魔します。 2』（櫂末高彰）

夢魔さっちゃん、お邪魔します。 2 (ファミ通文庫)

わりと波乱の前回から、ちゃんと進学しての第二巻。
相変わらずさっちゃんはフリーダムですね、っていうか今回あんまり活躍してないような……いや気のせいですね。
タイトルにも冠されてるキャラクタですし。
まさかそんな。

主人公たる尚司くんが、その分今回もがんばっていたわけなのですが。
例によって、真相に至る過程にはえぐい部分を含みつつ、でも前巻よりは手加減してくれてる……かも。
それでも、ありたい自分と今ある自分、「夢」の持つ負の側面は、決して軽いものでもなく。
なので、全てが解決したあとの、あのアレっぷりは大目に見てあげましょう。
今後に向けて、を考えると、新キャラの委員長に会長も含めて、メンツが揃ってきて楽しみではあります。

そんなこんなで新キャラも台頭してくる中、前回はっちゃけの現さんがよもやのクラスチェンジ。
めんどくさい子になってる！ これはたいへん！
どかんと表紙を飾るようなポジションじゃなかった気もするけど！
吹っ切れたというか開き直ったというか……いい方に解釈しておくことにします。
元気に、なりました。
一方、アリディア様はちょっとインパクト不足。
非常においしい立ち位置なのに、攻めも守りももう一つ、とこちらは少々不安になります。
もっとガンガンいってほしいですね、とその辺は次巻以降に期待でしょうか。

総じて、エンジンがかかってきた印象。
ここからうまいこと盛り上げていけるかどうか、見守っていきたいところです。