『レディ・マリアーヌの恋人』(宇津田晴)
- 作者: 宇津田晴,高星麻子
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2011/04/26
- メディア: 文庫
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言葉通り、レディ志望なれどもやっぱり基本男前のマリーさん、今回もきっちり楽しませてくれます。
そして、前回はラストくらいしか印象のないカイルさんが、序盤から大活躍。
いやあ、やっぱり執事(メガネ装備)はこうじゃないと。
いろいろとひねくれてる辺りがどうにも素敵。
新キャラのアイビス嬢も、まあなんと分かりやすいというか、面白いように展開にのって転がってくれるかわいい人。
登場人物もにぎやかになってきて、これからどう盛り上がっていくのかな、だったんですが……
<完>て。
そんなご無体な!
いい感じに「友達」になってくれそうなアイビスが出てきて、カイルのひねた愛情に笑い、お兄ちゃんもよさを発揮しだして、まだまだ本当にこれから、なのに。
これはもう本当に残念と言うしか。
うーん……
ただ、それはそれとして置いておくとして、にぎやかな楽しさは前巻と変わらず。
マリーさんはやっぱり騎士だと思います。
本人はちっとも志望していない辺り、笑い話のようで笑い話じゃなかったりもしますが、なんというかこう、やはり人間あるがままが一番というか。
一方、王子様担当のロベルトはわりと直截なアプローチでしたが、ことごとくカイルに打ち落とされるのがまたなんともおかしく。
わりといけいけの人がやりこめられるのは、これまた当人には笑い話ではないにしても、見ている方としてはにやにやです。
頑張りは認めますが、やはりまずは神出鬼没の執事をどうにかするべきでした。きっと。
ああ、やっぱりもっと見ていたかったなあ、が正直なところ。
惜しい、けどこれはそのまま次回作に期待します。