『魔法少女☆仮免許 2』(冬木冬樹)

魔法少女☆仮免許2 (MF文庫J)

魔法少女☆仮免許2 (MF文庫J)

ふぉっくすている?』とセットで読む必要はないのだけれど、なんとなく相互に補完し合うような展開。
内容ではなく、そのノリというか、空気が。
二巻は、どちらも互いの一巻を引き継いだように、雰囲気がそっくり入れ替わった印象。
前回つかみどころのなかったこの『魔法少女☆仮免許』、今回はわりとストレートに熱く。


相変わらず使い魔待遇は劣悪ですが、それでも前向きにやり遂げようとする和貴。

たぶん、これは俗に言う「壊れてる」部類に入れてもいいそれなんでしょうが、両ヒロインがたいがいアレなのであまり目立ちません。
むしろ壊れてない人物はいるのか、この話……


肝の部分では、弱い田辺川と常に真っ直ぐすぎる水粂をまず見せておいて、その欠けたるところを和貴で埋めてみせる、というある種の王道。
これまで散々……そんな思いもあるものの、求められれば応えたくなるのが、共に在ることが出来るなら誰かと在りたいと願うのが、ひとというもの。
どれだけメチャクチャだろうと、そこにそうしたいと希う意志があるのであれば、熱は通うし届くものがある。
そのトンチキな会話やら何やら、いろいろとおかしな話なのだけれど、好きよ、と思う。
この人の話。


そしてその妙なノリを象徴するもう一つの展開も。
ダブルヒロインじゃ足りないんですか、というまさかの一般人(ただし日傘付き)ヒロインの躍進っぷり。
いや、うん、あの二人に比べたらずいぶんマシというか、シチュエーション的には君もう付き合うしかないよね的な感じではあるのですが。
ブコメるのかというかこいつらラブコメちゃんと出来るんだろうなどうなんだ。
次回を待て。