『僕と彼女とギャルゲーな戦い』(西村悠)

西村悠といえば短編連作……と個人的に思っているのですが、今回は長編もの。
舞台も現代でファンタジー要素はなし、ということで、ある意味このレーベルらしい、のか。
言ってしまえばベタベタで、しかしそれの何が悪い、そんなタイプの作品。
クリエイティヴなものであろうとなかろうと、「現場」というものにはいつだって理想と現実がつきまとうわけで、それを物語ベースに落とし込めばこうなるよなあ、と。
予定調和で、それこそベタベタで、だけど笑い飛ばすには眩しすぎる光景。
共感、あるいは、そんなに甘いわけないだろうという反感、いずれにせよ「現場」にいる人はなにがしかの感情を覚えるんじゃないかなあ、などと。
僕は、夢もロマンも現実も、全部燃料にして飛ぶロケット、好きですよ、とだけ言っておきます。

……んでもなあ、やっぱり短編連作読みたいんですが本音。
二四○九とか幻想症候群とかいいよね?知らない?じゃあ読んで!