『NOTTE 異端の十字架』(弓束しげる)

NOTTE-異端の十字架- (ルルル文庫)

NOTTE-異端の十字架- (ルルル文庫)

ちょっぴり頼りない、でも真っ直ぐでありたいと願う少女と、そっけないようで面倒見のいい男の子の道中記。
だいたいこれであっているような気がします。
背表紙のあらすじとなんか違うのは気のせいです、でも「煌めくゴシックロマン!」よりは近い気がする!


なかなかにでこぼコンビな感じの二人ですが、お約束通りだからこそ相性良く。
半人前エクソシスト・イリスのそそっかしさに、どうしても手を差し出してしまうノッテがかわいい。


一話から三話までが、短編のノリで一話完結道中記。

一人ですべて片付けられるであろうノッテが、突き放さず歩調を合わせてイリスと歩く姿が微笑ましく。
イリスもそそっかしくはあるものの、前向きであろうとするところにその想いが見て取れたり。
この雰囲気で最後まで行くのかな……と思ったところで、四話ラストから急展開。
一冊で綺麗にまとめた方がいいか、いっそのこと引っ張ってしまうか、は人それぞれの好みもあるかと思いますが、もうちょい勿体つけてもよかったかなあ、と個人的に。
前半のどこかのんびりした空気(街の人は大変なんですけども)が好きだっただけに。


とはいえ、この結末なわけで、続きがあるなら二人の並んで歩く道は見られそう。
もう少し、それを見ていたい気分です。