『メグとセロン VI 第四上級学校な日々』(時雨沢恵一)

ついに念願のジャージを手に入れたぞ!(著者近影)
だからなんだと言われても困りますが、表紙もジャージです。
ジャージは万能、俺によしお前によしって誰かも言ってた。


さておき。
いつのまに、という気もしますが六冊目。
アリソンからじわじわと広がり続けるこの世界ですが、今回でまた一つその範囲を広げたようにも思います。
メグセロ後(別に今巻で終わりではありませんが)も、また同じ世界の少し違う時間/場所での物語が見られる、そんな予感もしつつ。


今回は四話構成。
第一話はおさらいをメインにしつつも、さらっと出てきたこの二人に今後の出番があるのかどうか、ちょっとした期待が高まります。
いいコンビになれそうですが、さて。


第二話はエピソード的にあってもなくてもいい(ない場合あれが出来なくなるんですが、それも決定的な何かではない)類のものですが、視点の主がなかなか面白い。
泰然としているように見えて、なかなかどうして、男の子。


第三話。
今回のジャージ。
以上。
……はいくらなんでもあんまりな要約ですが、サブタイトル通り、こんな光景こそが彼らの「日常」なんでしょう。
そこまで特別でもない、さりとて平坦な道でもない、学生さんのひととき。
メグミカさん素敵、セロンくんがんばれ。
あっちの三人のトークもいいんだけど、ラリーのこの独特の光り方が好き。
体力バカのあほの子でもないし、俗に言う悪友でもなく、ラリーはラリー、このポジション。


第四話。
これがすごかった。
個人的にそう思えただけかもしれないけれど、すごかった。
外から見た視線。
当たり前だけど、この世界にはあの二大国以外の場所もあって、そこにも誰かが暮らしている。
視界が一気に開けたような、ああこの話/シリーズはそういうものだったんだなあ、と。
いつかまた、あなたに会いたい。


そしてラスト。
予想外の方向から物語自体を動かす展開で、幕。
そういう切り込み方か、というのと、どうなっちゃったの、で大混乱させておいて放り出す、これはあくまのしょぎょうです。
次はいつなのさっていうかそのエピソードだけで一冊潰すメグセロもイメージ出来ないのでホントにどうなるのこれ?