『彼女はつっこまれるのが好き! 3』(サイトーマサト)

タイトル一発ネタかと見せかけて、いやいやどうして三冊目。
そろそろボケツッコミ……というか、夫婦漫才っぷりも堂に入ってきた感もなきにしもあらず。
村人くんがよくくっついていってると言ってあげるべきでしょうか。
まどかの方はお仕事外のスタンスはいろいろ変わりつつも、お仕事モード時はだいたいあんな感じだし。


とはいえ、その「お仕事外」で彼女の方からの歩み寄りが多々あるのは事実、着実に距離は縮まりつつ、さてここからどうするのか。
「アイドルである」ことに、お話として正面からぶつかるか否か、決断の時も近づいている気がします。
その前にしぐれさんを本気で絡ませるのどうするの、とかもありますが、それも含めて。


エピソードとしては、嬉し恥ずかしお誕生日。
前後半ざっくり分かれているような構成で、どちらかだけでもメインディッシュになったんじゃ、とやや勿体ないさも。
ただ、ずっとまどか出ずっぱりもアクセントがなくなりそうな気はするので、前半思い切って妹組に絞ったのはバランスとしては正解、なのかもしれません。
妹たる愛好も、まあたいがいいい性格してるし、霜月さんもいろいろ設定上ぶっ飛んでいるので。
でも、霜月さんって物語上どんなポジションになるんだろう……


お約束のスタジオシーン(時にそっけない態度、しかしあのボケツッコミのテンポが愛おしい)を挟みつつ、後半はプール編。
これは色物アイドルじゃないんすかねどうなんすかね、というバタバタっぷり。
ご町内イベント的な何か(市だけど)だからいいのかしらん。
ただ、基本的にまどかが楽しそうだったので、村人くんとしては万事OKのチョイスだったんじゃないでしょうか、きっと。
いろいろもう一歩だったけど、そこはあれです、身も蓋もなくお話の都合です。
早々終わらせはせんよ、みたいな。
ただ、うん、最後のアレは、せめて嘉保さんくらいは以下略。


全体として、やはり素の時はいきいきしてる……というか、ラジオであれ流している以上、これを機に普段もその気さくさでどうぞ!、なまどかさんでした。
一歩間違うと、途端に重い話になる問題でもありますが、引き続き村人くんには失敗しつつも諦めず、下心込みでいいからがんばってもらいたいところです。
男の子なんて、常時ヒーローなんかじゃなくて、そんなんでいいんです!
ふぁいと!