『はるかかなたの年代記 2』(白川敏行)

これを言うと怒られそうですが、やや間があいたこともあり、誰が誰だったっけ、とわりと本気で考えました。
……むしろ完全には思い出せていないような気もします。


それはさておき。
設定諸々を考えると、カティアという存在こそ物語の核となるはずなのですが、あえてそこを外してきている、そんな印象でした。
もちろん、事件はカティアを中心にして起きるわけで、その意味では物語を動かすのは最終的に彼女ではあります。
ただ、今回は日常パートが比較的多めで、そこで光っていたのはと聞かれたら、やはり会長&副会長、というのが答になります。
分かりやすすぎるほどに恋する女の子(とお相手の鈍感野郎ども)、いっそ微笑ましいレベルです。


いっそもうそれしかなかったよ!、と言ってもいい。やも。
先生やカティアにも、あらかわいい、的なシーンはいろいろ用意されてはいましたが、今回は明らかに会長&副会長のターン。
特に副会長はライバルがいないだけに、これはもう決まったようなものではないでしょうか。
彼女自身が乗り越えるべき障壁はあるようですが……


バトルパートに関しては、ユウもクリスも大概反則級の能力を持っている関係上、駆け引きも何もあったもんじゃない様相。
時間制限や代償のあるユウはともかく、クリスはなんかもう……
よって、ラストバトルのわりと地味な感じは逆に好感が持てたり。
欲を言えば、多色持ちの戦いなら、もっと読みあいの色を濃く出してほしかったかなあ、とか。


いろいろと設定が積み重なっていく都合上、冒頭にはあらすじか人物紹介がほしい気もします。
さて、次は年内に一冊出れば御の字、かな……