『わたしと男子と思春期妄想の彼女たち 1 リア中ですが何か?』(やのゆい)
わたしと男子と思春期妄想の彼女たち 1 リア中ですが何か? (ファミ通文庫)
- 作者: やのゆい,みやびあきの
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2011/01/29
- メディア: 文庫
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これ大事。
いや、本当に大事なのです。
高校生でも、小学生でも成立しないのがこのお話。
その至らなさも無鉄砲さも、中学生だからこそ。
いや、なんとも清々しいお話でした。
繰り返しになりますが、やはりこれは中学生という選択肢がベスト。
高校生ならもうちょっと難しく悩むだろうし(その路線を堂々と貫いているのが『ココロコネクト』じゃないかと)、小学生ならこういう無茶っぷりは少々違和感が強くなります。
いろいろと足りなくて、ちょっとしたことで堂々巡りもして、でも背伸びしても届かないところに精一杯ジャンプしてしまう、そんな姿がぴったり。
もちろん、そこでど派手に突き抜けすぎてしまうところまで含めて。
入りのノリなんか最たるもの、という気もします。
恋に悩んで友情に悩んで、行き過ぎてへこんだりもして、だけど、例え勢いでもやんなきゃいけないときにはやってみせる。
つらくたって一晩泣き明かせば、なんとか笑い飛ばしたりだって出来る。
そんな姿が眩しくて愛おしくて、何よりやっぱり清々しい。
素晴らしきかなリア中、負けるながんばれ、と応援したくなることしきり。
ふぁいと!
……とそれはそれとして、1なので余程のことがないと2が出ます。
あすみについては一つ解決を見ているので、続きはどうくるか。
クラスメイトの恋物語か、はたまた友情路線の強化か、二巻にして早くも直球勝負で高柳君アゲインか。
どんなふうに「広げて」みせてくれるのか、は楽しみなところです。