『夜が運ばれてくるまでに』(時雨沢恵一 黒星紅白)

時雨沢・黒星コンビによる「絵本」第二弾。
これは両者がそろってこそ、ということで、著者名にはあえてお二人の名前を。
まず第一印象として、前回より絵がいい具合に効いているなあ、と。
どちらが欠けても成り立たない、から、互いが互いの補完になりつつ、同時にそれ以上の効果が出ているように感じます。
皮肉も茶化しも織り込みつつ、はっとさせられたり、じんわり考えさせられたり。
寝る前に読む……にはちょっと重さがあるような気もしますが、どちらかといえば、立ち止まって考えるよりも、ここを起点に、じっくりと、歩きながら考えるべき何か、かもしれません。
それこそ、壁にぶつかりつつ。