『電波女と青春男 7』(入間人間)

電波女と青春男(7) (電撃文庫)

電波女と青春男(7) (電撃文庫)

いつの間にやら七冊目。
前回、わりと大きな展開があったわけで、どうなるのかと思っていたら……ちょっぴり変則ですが短編集でした。
「助けてモルダー!」
「あなた疲れているのよ」
のネタは若い世代に果たして通じるのか!
閑話休題(というかそもそも入間人間が「若い世代」である)。


前川さん。
……いやなんかこれすごいきましたよ?
元々前川さん押しではありますが、それを踏まえた上でも。
この人いちいち可愛いもんなあ……(異論は認める
カップルでも着ぐるみは忘れない。それが前川さん。
でも丹羽さんとはなんか呼びたくない。なんかね!


流子さん。
でっかい!
でっかい!
……。
相変わらずなんとなくすっとぼけつつ、大学生になっても青春してるよね君ら、という。


エリオ。
エピローグの丹羽くんじゃないですが、これはなんか普通にありえてしまいそうな、どこまでも延長線上のラスト。
選んだとも、選ばなかったとも言えるような、ある意味で幸せな結末。
さて、これとエピローグの関係性や如何に、は気になるところですが……


バッドエンドはおいといて、社。
これ好き、こういうの好き。
メインキャラではない彼女が、こうして「すべてを見守る者」として残り、しかしそれを強く主張するわけではなく、時が流れていく。
引き継ぐ者と見守る者、というのは、ひとつ物語の永遠の主題だと思っています。
ああいや、でもこれほんと好きだなあ。
選択されないエンドなのは確定だけど。
というか社どうするんだろう……いつの間にかいなくなってて宇宙に帰ったよ扱い……?


女々たん。
じちょうしろ。
……いや好きですよこの人。
いろいろだめだけど。


そして前回の展開で、異端から一歩こちらへと踏み出したエリオを交えた、他愛のない日常(故にある意味これが一番価値があるのかもしれない)を描いてから、あのエピローグ。
でかい風呂敷なのか、それとも。
みーまーとは違った意味で、収束先が気になるところ。