『レンタルマギカ 銀の騎士と魔法使い』(三田誠)

表紙は「眼帯のない」イバイツ、ということで、まさしく新章の開幕を告げるそれそのもの。
カラー口絵一ページ目も、大人びた彼ら彼女らの表情に加え、スーツ姿もあいまって、まさか年代ジャンプまでしてるんじゃ……と不安になりましたが、そこはさすがに年単位での月日のブランクはなく。
ただ、それでも。
あの日、この場所を守るために去った三人。
残されたその場所は、たとえ守られたにせよ、かつて過ごしたそれとは決定的に異なるが故に、伊庭いつきは変わりながらも変わらぬままに、新しい道を歩き出している。
暴言を承知で言ってしまえば、今回はその前座、新生アストラルの顔見せの話。
それぞれの道が再び交わることを待ち望みつつ。
……そして、本筋外のところでは、てっきり吸血鬼の人とじゃないかなあ、と思ってたオルトくんが、おやおや?これはそうなんですか?
イバイツまっしぐらだった彼にも春が訪れるのか、はてさて。