『人魚は空に還る』(三木笙子)
- 作者: 三木笙子
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2008/08
- メディア: 単行本
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ですが、ここではそんな彼、有村礼がワトソン役。
ホームズ役は、どこかぱっとしない雑誌記者、里見高広……と書くと、その配役の妙がツボどころにも見えますが、うまく機能しているようなしてないような、なんだか高広がいつもがんばってるように見えてしまいます。
いや、礼はがんばるタイプじゃないのはよく分かるし、高広もそういう彼を尊重してるんですが……素直に礼をちょっと不遜な切れ者探偵役でもよかった気がします。
そんなこんなで配役にはやや首を傾げますが、エピソードはどれもいい話。
微笑ましい、とは言い切れないものもありますが、一番近い表現はそれになるかと思います。
実在の人物がちらりほらりと顔を出すのも隠し味。
個人的には、第四話のラストが好み。何が真実なのかが定かではない辺りが、特に。
表紙がごにょごにょ、というのは言わないお約束。
気持ちは非常に分かる。