『聖鐘の乙女 水晶の笛と闇の時計』(本宮ことは)

聖鐘の乙女 水晶の笛と闇の時計 (一迅社文庫アイリス)

聖鐘の乙女 水晶の笛と闇の時計 (一迅社文庫アイリス)

いきなりカラーの「赤ずきんちゃんのおつかい」が可愛すぎてどうしたらいいのか。
サリアン様……
……そんなサリアン様ですが。
本編中でもなにやら開き直っておられました。
あなたそれ悪役っぽいですよもう……これじゃ色気魔人の方が正当なヒーローですよ……
ネイトさんの心労はいかばかりか。
もっとも、ネイトさんもネイトさんで、最近歯止めがきかなくなってきていてあらあらまあまあ。
必要以上に冷たい態度は、ますます強がりにしか見えません。
アティもめっきり女の子めいてきちゃって……でも、いつかは来るであろう正体バレの展開を思うと、あまり喜んでもいられません。
まだ、だとは思いますが、キツイ展開もあるだろうなあ……


一方の色気魔人。
相変わらずキスだなんだと、その辺の「やなヤツ」っぷりは健在ですが、立ち位置は徐々にヒーローのそれに。
応援したいようなしたくないような。
個人的には、絶対無理なんだと分かっていても、リキシス先輩にも何かあればいいなあ、と思ってるんですが……ないか。


物語の要たる、『フィスハの願い』も何やらどんどんと壮大になりつつあります。
きゃっきゃうふふの学園生活もいつまで見ていられるか分かりませんが、どうか今しばらくは、この平穏が守られますように。