『101番目の百物語 2』(サイトウケンジ)

101番目の百物語 2 (MF文庫J)

101番目の百物語 2 (MF文庫J)

気持ちよくあけっぴろげな主人公と、ロアに対するちょっぴり風変わりなアプローチの楽しいシリーズ。
熱血バカやらひねくれ風味の主人公が多い中、最近こういうタイプはわりと希少じゃないかしらん、という気がします。
前回、ラストでちょっとばかし唐突に思わせぶりなアレをやったあの人は、今回はそれを忘れたかのように脇でおとなしく……というのがちょっと引っかかりましたが、逆に言えば引っかかったのはそれくらい。
神隠しへのアプローチ、村と魔女の関係性も面白かったのですが、やはりポイントは「今貴方の後ろにいるの」ことメリーさん。
完全においしいとこ持ってきました。
能力的にもわりと万能系ですが、いい性格してくださっているので、絡み方がいちいち面白く。
今回のキリカの相性問題を見ると、どこかでそういう相手にはぶつけるのでしょうが、それまではこの「使い勝手のよさ」と「使い方」がひとつ見せ場になりそう。